3歳までのおもちゃ箱

ママとあかちゃん笑顔 3歳までに、脳は8割が完成するといわれています。
脳科学の研究によると、1歳ごろにシナプス(脳の神経回路の結合部)が急に増えるピークをむかえて、その後だんだん減っていくので、この時期にシナプスを増やす刺激があると脳のいろいろな回路がつながるそうです。 つまり、適した刺激によって発達を促せるわけです。

生まれてたったの1年で下り坂!?なんていう衝撃はさておき、その刺激にはどんなものがあるのか考えてみるとしましょう。

人とのコミュニケーションなども刺激になりますが、たいていの家庭で子どもに与えるのがおもちゃですよね。

1歳くらいになると手先が器用になって、手でものとかかわれるようになりますから、おもちゃを扱うことで脳の成長の助けにもなるわけです。

では、おもちゃ選びの基本ってなんでしょうか。壊れにくいもの。有害物質が含まれていない、口に入れても安全な材質。誤飲が起きないようなサイズ。

ブロック遊び発達にからんで、ちょっと気になるのが知育玩具。
知能的発達を促したり、学習の助けになるおもちゃです。

教材は知識を増やすために使うのに対して、考えることや表現することで知能全般の発達を助けるためのもの。

では、知育玩具にはどんなものがあるでしょうか。誰もが知っているのは、100年近い歴史のあるレゴ・ブロックですね。原型の積み木とともに、優れた知育玩具のひとつです。

教材的な機能のある知育玩具も多いようです。最近では、電子化されたハイテクなものが出まわっています。音声での教育ができる絵本は店頭でもたくさん見かけますね。

あかちゃんとパソコン語学・数学的教材としては、五十音やアルファベットがプリントされた布などの素材でできたおもちゃもあります。ビデオ教材でも知育玩具との中間の性質のものがでてきました。

おもちゃのついでに、教えこむ目的の早期教育もできれば天才を育てるのも夢じゃない!とまっしぐらな道もありますが、まあまあちょっと待って。

子どもが興味を持つことを見守ってつづけさせてあげると、その経験自体が脳細胞のネットワークを発達させるそう。子どもとのコミュニケーションのツールとして、おもちゃで一緒に遊べるといいですね。

子どもを観察していると、気に入った同じ種類のおもちゃを選びだして遊ぶことがよくあります。
たとえば、車だけとか。いろいろな種類とサイズだけど、とりあえず車を集合させて、そろえて並べたり、なぜか全車を後ろ足?で立たせてみたり。頭の中にどんなイメージが広がっているのか興味深いところですが、 子ども自身が好きな種類のおもちゃを複数与えたいと思わせてくれます。いろいろな車種、色とか……。

おもちゃ箱幼いころをふり返って思い出せるのは、たいていが3歳すぎから。けれど、3歳までの記憶は潜在意識の中にしっかりインプットされているといいます。

子どもの心のおもちゃ箱の中に、大切にしまっておけるすてきなもの……おもちゃとの出会いを、じっくり探してみたいですね!

くまのぬいぐるみミニカー

恵良美和 / 文 /2007.10.25